こんにちは~
だんだん、もう冬じゃなくなってるね
葉っぱが生えてきてたり
寝始めは寒いのに、途中起きると暑くてならなかったり。
鼻とか喉がむずがゆくて、どこかの星からの助けを欲したり。
あ、しかも今日で2月が終わるんだ。はや~~~~
あれからもう1年も経つんだね。
というわけで、つづきをのせますよ~~~~
よろしく~~~~~
↓
[4回]
朝、目覚ましの音で起き、ひとの感触に一瞬驚き、
ああ、やっぱり夢じゃなかったんだとわかる。
智君が俺の隣で眠ってる。27歳のキミ。
まじまじと、リアルに27歳として存在してるその顔を眺める。
手を伸ばし、頬を撫でる。
そして家を出るまでの時間を逆算し、
急いで智君を起こし、俺と同じかそれ以上に驚いてる智君を、
いいからとりあえず、と言って
家や、スマホやPCの使い方をひととおり
彼にとって必要なことだけをとりあえず急いで教え込む。
難しいことでもないし、
彼にとって遊べたり買い物したりするツールだから
彼も真剣に聞いて習得していく。
あとは慣れだから、と言い残し、シャワーを浴び、
夜遅くなっちゃうけど、と伝えて仕事に出た。
仕事の合間にも
食べるのが俺一人じゃなくなった分の
食べ物や飲み物を注文したり、
どうするか結論の出ないあれこれを考えていた。
智君はしばらくはラインにくだらない写真を送ってきて遊んでいたが、
飽きたのか、もう連絡してこなくなった。
彼はタイムスリップしてきたのか、若返ったのか。
もし、前者なら、
今の、40歳の智君もどこかにいることになる。
携帯を残して?・・・・それは、ないかな。
じゃあやっぱり若返った?
・・・・そんなこと、あるんだろうか。
27歳として過ごしていた前日だとかの記憶を持つようだし、
そういう意味ではタイムスリップな気がするけど・・・
う~ん
右から左へというように次々こなす仕事
合間に入ってくる仕事上だったりプライベートだったりの連絡。
頭に気がかりなことがあってもちゃんと身を入れてこなせるようになっていることが
ありがたい。
ただ、新聞は頭に入ってこない。
読もうとしても、やっぱり27歳と40歳の智君のことが浮かぶ。
ラインを開き、つい最近の、最後の智君とのやりとりを何度も見てしまう。
何の変哲も無い、元気でやってるよ~というメッセージ。
元気を装ってる風でもない。
絵文字もいつも通り。
タイムスリップ、若返り
キーワード検索をしてしまうが、有意義な情報は当たり前だけどない。
つい、昔の自分にタイムスリップしたらどうする?
なんて、旧知の友人にラインを送ってしまったりする。
平日の日中だから、当然既読にもならず
なにやってんだかな、とひとりぼやく。
もうしばらくしたら帰るから何かいるものある?
とラインして帰路につく。
たまった着信に対する返事をしながらも頭の中は
どうしたもんかな・・・
元に戻るかな?
その2点が延々とぐるぐるめぐってる。
仕事に関して言えば、元に戻るかどうかが最大の問題だけど、
いまの彼の生活だって彼にとっては重要なわけだし。
また、
タイムリーなことに、松潤からの連絡もあったけど、
俺はこの状況について伝えることをためらった。
本来なら、メンバーのこんな重要なことは
すべてのメンバーに即刻伝えるべきことであるはずだけれども、
・・・・ちょっと、重要というより特殊すぎて
日々新たに直面していることに忙しくしている彼らに
冗談にしか聞こえないことを、どうやって・・・
俺だけに留めていることは、
俺だけが知っていたいという独占欲もなきにしもあらずではあるけれど。
「おかえり翔君」
「ただいま、智君」
ああ、まるで同棲じゃない。思わず顔がほころぶ。
どうしてたの?
と聞きながら、時計を外し、上着を脱ぎ、手を洗う。
智君の話を聞きながら、移動して
何か食べる?
て聞く。うなずくキミ。
流しを見ると、食べた残骸がある。
今の40歳の智君じゃ考えられないな、と苦笑する。
智君の違いを発見したり27歳の智君がびっくりすることで、
俺らは大人になったんだな、と再認識する。
酒とつまみを用意してる間、
智君も冷蔵庫を物色して食べるものを決め、用意する
ーといってもレンジでチンするだけだけど。
「ねぇ翔君。今日は?できんの?セックス」
俺は吹き出しそうになる。唐突すぎて。いや、予想はしてたよ?
それでも開口一番くらいのタイミングとは思わなかったから。
「なんで?吹き出すようなこと?」
「いや、びっくりしたもんだから。しょっぱなから?って」
「でも昨日も言ったじゃん俺」
「そうだね」
「やっぱ明日があるからって言うの?」
「・・・・考えたよ、そりゃ
でも、結論出せなくて
その、ね?・・・40歳の智君とついこの間までつきあっていたわけでしょ?俺は」
「うん」
「それで昨日の今日で27歳の智君と、
変わっちゃったけどべつにいいよね
・・・・・て気分になれなくて」
「浮気的に思うってこと?」
「そうなのかな?それがいまいちわかんねんだけどさ
いや、確かにそうなのかもな
同じじゃ、ないでしょ?この間まで一緒だった智君と今の智君は」
「まぁ・・・・俺は40の俺を知らない・・・・ね」
「でしょう?
積み重ねがあったわけ。俺らの関係にも。当たり前だけど。
で、いきなり巻き戻したような
積み重ねのない智君と
13年、先を行っちゃってる俺、なんだよね」
「そういうのやっぱ気にしちゃうの?
俺は俺なわけだけど
ただ外見が若返ったってだけって思えないの?
エステでも行ったのかな~みたいに」
「強引すりるよ、そりゃ
俺はなんか・・・・40歳の智君に申し訳が立たないって
思っちゃうんだよ
ねぇ、智君も考えてみて?
俺がもっとさらに若い、18とかハタチとかそんな智君と
今、相手にするって・・・・どう?なんともない?」
「なるほどね~~~~
おもろいってまず思うけどな、俺は」
「それは現象としてってでしょ?
それは俺だってそう思うよ。おもしろいことが起こったなって
それは思ってる。
けど、例えば目の前で
俺が若い男・・・・今の話だと若い智君だけど
と、キスとかそれ以上のことをしてる
って、想像してみてよ
・・・・どう?」
「ムリだよ、実際起こってないもんは
それよか翔君は
俺がどう思うかで決めんの?
俺がっていうより
翔君がどうしたいか、でいいんじゃないの?
40の俺にしてもそう言うと俺は思うけど」
!!!!
確かに!!!!!
「あなたの言うとおりだわ」
「でしょ?
翔君は俺とセックスしたいんじゃないの?
若かろうが40だろうが関係なく」
!!!!
確かに!!!!!
仰るとおりです!
・・・・て口に出せない。大人だから。
「いいじゃん。したいんならしたらいんだよ
わかってくれるって40の俺も。
どんな俺でも翔君は俺としたいんだな
って。ふつーにそう思うだけじゃん?」
確かに。本人が言うからなのかもしれないけど
そうに違いないという説得力がある。
「決まり、じゃない?
しよ?・・・・・ね?」
俺のハーパンを穿いて、魅力的な脚を見せつけてた智君が、
ーきっとまだそれが魅力だとは知らない頃だろうから無意識でー
ソファに横並びに座る俺にその脚を絡めてくる。
俺の太ももにそっとその熱い手を載せてくる。
智君の思いがあって載せる手は、いつでもそのまま俺に届く。
それから、40歳の智君は決してしない、
効果を十分知った上での上目遣いで俺を見つめてくる。
酔ってしなだれかかって落ちないひとはいないことを
熟知して甘える27歳の智君。
太ももに置かれた手の指が動いて俺の手を捕まえ、指に指を絡めてくる。
「あんまさ、むずかしく考えんなよ・・・
俺がさ、いいっつってんだから、いんだよ」
甘くささやいてくる。
こんな、甘い言い方、してたんだっけ?
・・・俺は飢えていたのかもしれない
こんな風な智君に。
男ならだれでも大好きな、誘惑、夜の駆け引き・・・
ほら、執拗に指を絡めてくる。いやらしく。
俺の指をゆっくり智君の指が這う。
指の横腹で撫で、指先をやわらかくトントン叩き
俺を刺激する。
俺の内部に直接響くような・・・
トントン・・・トントン・・・
ほら、翔君、ほら・・・と言ってるような仕草
はだしの智君の足の指先が俺の足の甲を撫でる。
きれいなカタチが俺の視覚を捉えて離さない。
「硬いね・・・・すごく」
智君がふいに手を、俺の腹に置いて撫でる。
その台詞は違う意味に脳は処理する。
俺はごくりと喉を鳴らす。
ああ、喉が渇く。・・・・そう、俺は、乾いている。
乾いていると気付いたから唇を湿らせる。
それを見ていた智君が
じぶんも乾いていると不安に思ったのか、同じように
唇を舐める。
俺はそんな風にしたのだろうか?
そんないやらしい感じに?
ただ、舐めただけだろう?そんな・・・
そうだよ翔君
と智君が答えた気がした。
あんたは俺を欲してるんだよ
そう智君の声が頭の中で聞こえる。
熱い智君のてのひら
のまれそうで慌てて酒に手を伸ばす。
俺の手首を智君が阻止する。
逃れることを許さないとでもいうように。
このまま波にのまれることを強要するように。
そうやって前屈みになった俺の手首を智君が掴んだことで、
ふたりの距離は近くなった。
あって智君が気付いて俺を見る。
俺は気付いたけれど首が固まって前を見たまま動けないでいる。
だって智君の方を見たら、ふたりの顔はすぐ近くに
触れ合うほどに近くなってしまうから。
きっとだから、俺の首は動かなかった。
さっと智君の手は俺の手首から離れ
俺の顔に伸びる。
俺の顔にそっと触れる。
熱い。熱いてのひら。
俺は思わずぎゅっと目を瞑り、ほぅと息を意識して吐く。
ぐいとゆっくりだけど力強くその手は動き、
智君の方を向くようにされる。
俺は目を開けない。
唇に重なる何か。
決まっているのだけれど・・・それは智君の唇。
ゆっくり重なる。押しつけられる。
お互いにさっき、舐めた唇どうしが重なっている。
ふたりの距離がとても近くて、
智君の体から、俺の家のボディソープの香りが漂う。
こんな
こんな匂いにしなければよかった。
もっと爽やかな匂いのものを使っていればよかった。
ただ、甘く
俺の鼻孔をくすぐる。
嗅覚というのは男の本能を直接刺激するものだとか
そんなどこかで知った知識が頭を横切る。
なぜなら
俺は今、ぐらぐらしてる。
その香りに誘発されて、
自分から今すぐに動きたくてうずうずしてる。
キミに触れたい
その思いが強く、わき上がる。
その髪に触れたい
俺はずっと、キミに触れたかった
抑圧されていた欲求が解き放たれたように、
衝動がまるで沸騰のようにボコボコと内面から膨れあがる。
智君がお尻の位置をずらし、より
俺の唇をむさぼれるように体勢を変える。
俺の上唇を、下唇を、両方を
唇で挟み、舌でなぞり、刺激してくる。
智君は今日、ひげを剃らなかったようで、
俺の顔に彼のあごひげが当たる。
それすら、マイナスになるどころか
俺の心に直接刺激しているかのように、感じる。
「ん、しょうちゃ・・・」
わずかに唇を離し、濡れた甘い声でささやく
煌々と、ではなく少し暖色の落ち着いた照明が
ふたりきりのこの空間をより演出してる気がする。
「やりにくい。・・・・のっかって、い?」
若い頃の智君が、どれほどの人間を相手にそのやり口を使ってきたのか。
粗野で少し生意気に、でもそれは相手を不快にする性質じゃなく、
お互いの距離がそれだけ近いのだと思わせる効果があって、
その上、どこか甘い響きがある。
その続きをこちらが欲してしまうような。そういうヤツ。
許可を取ってる風な言い方をするけどそれは、
相手から否定される可能性を全く感じていない、そういうヤツ。
今からのっかるよ?
て言ってるのと同義。
ほら
俺が何も言わないのに、智君はもぞもぞ動き出す。
もし俺が、許可してないでしょと指摘しても、
そんなこと考えてもなかったとびっくりするだろう。
本当に?
本当にいつも言うその、“なにも考えてなかった”て
何も考えてなかった、なの?
隠してる、だけじゃないの?
一旦ソファから降りて、じゃなく
ソファの上から降りるなんて考えつかないペットみたいに智君は、
ソファの上をもぞもぞ移動して俺の太ももの上へ来る。
俺の首に絡まるように手を伸ばし
俺と向き合うように、俺の膝の上に座る。
俺の場所だとでもいうように当たり前のように。
そうだったー
智君は、猫みたいだったんだ・・・
ほら、翔君だってうれしいでしょ?
そう言ってるように微笑むキミ。
だれもがおそらくきっと、そうなんだろう。
キミのこういう仕草に
今流行ってる言葉でいうところの、“あざとい”かわいさに
こんな風にわかってる俺でさえ
どうしたって、ほだされる。
かわいくてしょうがない。
こんなに、いくらでも見てきた俺ですら、
長い芸能生活でいろんな男も女も見てきた俺ですら、
こんなかわいいひとはほかにいない、と毎度思わずにいられない。
キスの催促
目を瞑ってみせ、唇を少し尖らすようにして待つ智君。
俺は、やっぱりどうしようもなく
吸い寄せられるように、唇を重ねる。
首に回された腕が、もっと強くと絡まる。
俺は智君の腕に手をやりそっと離させ、
手に手を重ね、指を絡ませ合う。
どちらがキスの主導権を取るのか争ってるかのように指がせわしなく動く。
智君の口の中でも同様に
俺の舌の動きに絡ませるように智君の舌が動く。
音楽を何もかけていなくて
キスの音と、智君が合間に漏らす“ん”という声が聴覚を刺激して俺をより駆り立てる。
智君の小さい口が、
俺が舌をねじ込むのにいっぱいいっぱいに広げられてることを思うと、
たまらない気持ちにさせる。
智君のからだのつくりはどこも、
男をよろこばすようにできているように思えてならない。
ほら、今だって、その口の中で
あの赤い舌が動いているんだろ?
ゆっくり、舌を抜く
惚けたようなカオしてる
「ふぅ・・・ん・・・しょ、く・・・なんか、
やっぱ・・・・おとな、て感じのキス、すんだな」
「違うの?20代の俺と」
「ん、なんか、ちがう、気がする」
「もっとがっついてる?」
「そ、かも
けどわかんない
ほんとちがうひととしてるみたい
別人てほどちがわないのに・・・・んふふ」
新しいおもちゃを手に入れたように笑うキミ
そうだな
俺もそう。
やっぱり27歳の智君だと思ってる。
年下を相手にしているっていうんじゃなく
40歳の智君じゃなく
27の時の智君を俺は見ている。
俺自身はけれど、当時の俺に戻った風じゃなく
今の俺のままで。
「けど、俺の知ってる翔ちゃんのままのとこがある」
「ん?」
意味ありげな目をして、俺のからだに当てた手をそのままずらしながら
智君は俺から降りていく。俺を見たままで。
俺の開いた脚のあいだに、降りていく。
床に座り、手を俺の太ももに置いて、
俺を少し悪いカオして見て、
ぽふ
と俺の股間にカオを埋める。
すりすりカオを擦りつける。
「ここは、さすがに変わんないんじゃないか?」
「・・・・」
「性能は変わっちゃったかもしんないけどさ」
「・・・・」
カオを埋めたままでしゃべるから
少し、くぐもって聞こえる。
「見るよ?・・・いんでしょ?」
こんな風だったんだ
いや、基本的に全く変わってないと思ってた。
実際変わっていないのかもしれない。
けれど、このビジュアルのせいなのか
とても・・・・その・・・・挑発的な印象。
智君の長い指が、俺のズボンにかかる。
ほら
俺はただ智君を見ているだけで、何も言ってないのに
智君は俺が了解したと思ってる風に
満足げに微笑み、下を向いて作業に取りかかる。
鼻歌でも歌いそうなくらい上機嫌なカオしてる。
不安とか、ないのかな
13年先を行ってる俺に対して。
そんな、なんのためらいもなく俺に触れるくらいだから
やっぱり、“翔君は翔君”って思っているってことなのか。
変わるはずがないと心底思っているということなのか。
・・・・光栄だけどね。
けど、いきなりそれなの?
変わってないとこってソコなの?
ねぇ、智君、アンタほんっと・・・あなたらしいよ。
「じゃ~~~ん」
わざわざご開帳の合図を声に出すキミ。
いたずらっ子みたいな声で。
「ほらな。やっぱココは変わらない
やっぱ翔君なんだな」
おじさんになった正真正銘の翔君か
ただのそっくりさんかの同定は、ソレで見極めるという。
心底満足そうに、両手で挟み込むように持って、
愛おしそうですらある。
う~~~~ん
ちょっと、喜んでいいのやら複雑な心境です。
信じてもらえた?
て、言葉を継げないよ。
「ていうことはよ?やっぱ俺、未来にいるんだな」
こうして智君は完全に今の状況を納得されました。
現代のスマホやら当時と違ういろいろなモノや景色や
俺が語って聞かせたあれこれでなく
俺のモノを見て。
俺のモノを掴み、
もう片手は俺の陰毛を撫でながらしゃべるキミ。
う~~~~ん
「でも、なっちゃったもんはしょうがないよね
全然知らないトコに行っちゃってたらさすがに不安だったかもだけど
ちゃんと翔ちゃんがいるわけだから。」
ちゃんと翔ちゃんがいるわけだからー
心が温まる。それだけで大丈夫だと思ってもらえるなんて。
なんとかなる。
そう、思ってくれたんだろう。
グイッグイッ
確認を終えたはずの智君が、その作業のために必要なだけ開かれた場所を、
今後のためには足りないと言わんばかりに、
ズボンを力を込めて引っ張る。
「しょーくんもほら、ケツ上げてよ」
「あ、これは申し訳ない」
とっさに謝りケツを上げたものの、
えっ?てなる
確かにさっきキスをして、ムードが盛り上がってた。
もう、引き返せないところまできてた。
でも、ちょっと小休止があったことで、冷静になってて
えっ?アンタまさか、やる気なの?
て驚く。
けれども俺のワンテンポ遅れた反応では
智君の素早い動きには当然叶わず、ズボンはあっさり足下に下ろされている。
智君は男らしいので、
当然パンツも同時に下ろされていて、後に引けない状況。
白日の下、という言葉を使うには遅すぎる時間で、使ってよいものかわからないけれど、
隠してあるものが、適切でない場所で晒されてしまうと、
Oh my GOD
としか言えなくなる。
なんか、情けない姿を晒してるような、そんな気分。
一方で智君はというと、見知った男(ここでは男と言わせていただきたい
見知ったブツ、というのはあまりにも・・・・ねぇ)をようやく前にして、
ウキウキどう料理してやろうか、て揉み手してる風。
目を輝かせてるからね。ああ、もう、どうしよう、ホントに。
かぷ。
ええっ?いきなりくる?
智君はとりあえず口に入れてやったぜ、て感じのしたり顔で俺を見上げる。
くぅっ!!!たまらん、そのカオ!!!
急所を突いてきましたね!!!!・・・まさしく急所を突いてる動作ですけど。
えっ?突くて動作を急所にいたすってことはむしろ、
智君がやっている俺のを口に含むとかうんぬんよりも、
俺が智君の秘部に突っ込む方がしっくりくるのでは・・・?
う~ん、ソコが急所にあたるかどうかは不明だけれど、
今度調べてみよう・・・・
っていうか俺ピーンチ!!!!
どうする俺
松潤あたりにすぐさまヘルプラインをする?
松潤ならすぐ飛んできてはくれるだろうけど、
松潤がここに到着するまでにはもう智君は目的を達していそうな気がする。
あるいは俺がもうその気になりまくって、ドアを開けられない状況に・・・
・・・ダメか~~~~~~
ならどうする?
ぱくぱく楽しげに口に含みまくってる智君。
髪の毛がふあふあしていてとても愛らしい。
今の智君からしたら相当おじさんな俺のモノをそんなうれしげに。
頭を上下して、ぱっくんぱっくん、咥えては勢いよくちゅぽんと離す、てのを繰り返してる。
ああああ、まずいぞ~~~これはまずい
ギュギュギューンと俺のメーターが上昇してる。
最上ゾーンはもちろん、“いたす”だ。まずい!まずい!
唇と口腔内の感触がこれまた、よくて。
まだ智君はエロエロしくやってはいないものの
反って、いとおしさとかのラヴバロメーターがぐんぐん上がってる。
現在どういうところかといえば・・・・くっそかわいい!!!!!
て感じかな。
ちら
と智君が俺を見上げた。ー懐かしいそのカオ。少し惚けたみたいなカオ。
口が半開きで。
それで俺のから離れ、あ、終わったのかな?
て思っていたら智君は座ったまま方向転換。ソファと平行になり、
おもむろに、ハーパンとパンツを脱ぎ始める。
俺はつい、智君をただじっと見てしまって、
それが何を意味してるのかの認識に至らない。
あっと思ったときにはもう、脱いでいて、ぽいと、床に放り投げて
俺をもう一度ちら、とただ見て、
俺の貸したTシャツを右肩、頭、左肩の順で脱ぐ。
また俺は脱ぎ終わるまでただ眺め、全裸になってからも
27の智君の全裸かぁ、てただ見つめ、いいね、て思い、
じっと俺を見てる智君と見つめ合うこと数秒・・・以上かかり、
あ、と思う。
智君、全裸になっちゃったの?って。
え?どうしたの?寒くない?・・・・・て。
「翔君も、ぬがないの?・・・俺がやったほうがいい?」
「え?俺?」
ね、なんでそんなこと聞くの?てまず思ったからの反応なのよ。
智君は真顔でこくんと頷いて立ち上がる。
目線が下だったから、智君がさっと立ち上がると、
全裸感が強烈で顔がひきつる。
そうなのよ、このひと、脱いだらすごい系なのよ。
ひたすらマッチョなわけでもないんだけど
なんかね、強烈なのよ。
今の智君は大人の色気って感じだけど
27の智君は細くて、少年ぽさもある、危険な色気、かな。
どうすんの翔君て感じで
ただ俺の前で全裸で、仁王立ちしてる智君。
ねぇ、アンタさ、アンタの全裸の効果って知ってたの?
だから不可抗力の条件反射で俺は喉をゴクリと鳴らす。
手が伸びたがっている。そのカラダに触れたがっている。
熱を発してそうなそのカラダに。
喉の渇きにどうしようもなくて、癒やされたくてコップに自然に手を伸ばすように。
あなたのへそが俺を狂わすんだ、いつも。
目眩がしそうだ。
俺は自然とソファから降り、
あなたのへそに口づけする。
あなたは当然のようにそれを受け入れる。
「変わんないね翔君。やっぱそこなんだ」
智君がやさしく俺に声を掛ける。俺の頭に手を載せる。
これはもう、崇拝といってもいいかもしれない。
今の流行ことばで言うところの、“尊い”ってやつ?
崇拝とは、神聖なるものに自己の全的依存を告白すること、とある。
当たってる、と思いつつも
俺の舌が伸びて、彼のへそを舐める。
そうするととたんに俺の体を血が駆け巡る。
彼が俺の髪をぐしゃぐしゃに撫でるとさらに。
ああ、もう止められない
ってなるんだ。
舌はへそからはみ出て彼の腹を這う。
「はぁ」
智君が甘い吐息をもらす。
舌の刺激は相手を容易に興奮させるものだけれど、
俺自身も舌を伸ばして舐めるという行為で盛り上がる。
舌先を当てる、舌全体で舐める、
舌を長くあちこちの方向に這わせる、細かく、早く、遅く、
唾液を乗せたり・・・
そうして腹を舐め、脇腹へと移る。
セックスにおけるそれはまるで会話のように、
俺が舐め、智君がカラダで反応を寄越す。
唇で、ちゅっと少し吸い上げて、また舐める。
その会話は静かで、俺の吸う音、智君の吐息
それだけが部屋のなかで響いている。
智君は、俺からの刺激に応えるように、
俺の髪を弄る手を動かし、また俺を誘導するように動く。
時には、それをやめないでというように、
時には、中断を許さないように、先を促すように。
俺はそうして彼が求めるままに、唇を移動していく。
舐めながら、俺の頭のなかで、
今の智君と27の智君の映像が行き来する。
それはこの現象に混乱しているというのではなくて、
ただ、俺の本体は確実に状況を踏まえた上で、
ちゃんと興奮してるってことだ。
最近の智君とは違う、と思いつつもそれは違和感ではなくて
かといって、新鮮さに喜んでいるというのでもなくて、
もしかしたら俺の中に若い頃の俺が潜んでいて、
その彼と俺がふたりしてふたりぶんの彼を愛しているような・・・
脚を、足を舐めていたはずだけれど、
いつの間にか智君の耳に舌を這わせている。
智君の耳は、外してはならないところで、
ここはちゃんと愛してあげなくてはならない。
こんなカタチであることを
俺はこんなにも愛しく思っているんだと
きちんと伝えるように、丁寧に舌を這わす。
智君は最初こそは首をすぼめて、くすぐったさから逃れようとする。
けれど、そこもひとつのじぶんの姿であるから
俺がなぞるカタチを、
俺がどんな風にそこを舐めているかを
あたまの中で想像してるんだろう。
はぁー
興奮そのままに智君の頭の横に顔を寄せ吐息を漏らす。
ふぅー
「智君・・・」
低くささやく。
そういうので智君がカラダをぶるりと震わす。
何度も、何度も、それを繰り返す。
智君は俺の、低く漏らす声に弱いから。
「んっしょ、ちゃ・・・」
「ん?なに?」
「も、おいらだめぇ」
「ふふ。そうなの?」
「ん。もうやばい」
「あら、それはそれは」
「ねぇ、しょうちゃん、も・・・」
ぼそぼそとふたりだけの会話にふさわしい音量で
言葉を交わす。
智君は俺の肩をそっと押して俺と距離を取る。
それで、俺の、残っていた上の服を掴み、
多少強引な動作で脱がしていく。
待ったなし、という風な切羽詰まったカオで
唇を尖らせて俺の服を脱がしていくのを
俺は笑って見てる。
ばばば、ばばばっていうように脱がされていく俺。
「あっしょうちゃん・・・イイからだぁ」
うっとりな声で俺の体を撫でる。
そしてそれが済んだらすぐといった感じで
ソファによつんばいになる。
「えっ?」
と俺。
「ほら、もうしちゃってよ」
腰を振って俺に催促する智君。
えーと
若いからいっぱいサービスする的なことを
言っていた気がするんだけどなぁ
「ねぇ、しょうちゃん、はやくして!」
「あー・・・ちょっとさ、ほら
ローション、取ってくるから、ね?待ってて」
「そんなんいるー?
俺としちゃ、も、すぐほしいんだけど」
「だーめだめ、ちゃんとそこはしなきゃ
智君だってつらいと思うよ」
俺は笑い声を含んだ声で言いながら、それを取りに行く。
ほんの少しの間なのに
背後から、しょーちゃん、まだー?はやくきてぇー
て声が追いかける。
俺が持ってきたボトルを、ちょっと不思議そうに見て、
これが“今”なやつなのね、て頷くキミ。
俺は脱ぎ散らかした服を足でどかしながらキミに近づき、
あられも無く晒されてるケツ側へ行く。
今から十年以上前の、
俺らの歴史の、まだ浅い頃の智君のケツ。
俺は手でもって、そのケツをさらりと撫で、
開く。
「あっ」
智君が声を漏らす。
開かれっぱなしのソコ。
俺が手を置いているケツが力がもりっと入ってる。
たらり
と指先につけて、そっと穴に乗せる。
「んんっ」
ぶるっと震える智君。
どんな風かわからないものだから
遠慮がちに、指をゆっくりとほんの少し押してみる。
「あっあっあっ」
俺の指の存在をしっかり感じているっていう声。
俺は、彼が痛がっていないか不快に思っていないか
その声に耳をそばだてながら指を進める。
「ああ・・しょ、ちゃんの、あ、ゆびぃ・・・あ、はいってく」
なんていうか、若いな、と思う。
達人とはまた一風違うというか。
達人っていうのはもちろんキミの先輩。キミの13年先のひとのこと。
あのひとは俺が指をあてがうともう、
じぶんのペースでじぶんの感覚でコトを進めていくから。
しょーちゃんはただ置いてくれたらそれでいいから
て言うの。
なんなら、ただ寝ててくれたらそれでいい。
とまで言いさえする。
俺が勝手にしょーちゃんのこと、愛するから
しょーちゃんはただ、いてくれればいい。
そんな感じでね、もう達人の域なわけよ。
じぶんが感じるようにできるし
ちゃんと俺を喜ばすことも彼の喜びだと断言してくれるの。
いまのキミは快楽にまっすぐだけど
その快楽は俺が与えるものだと信じ切ってる。
俺が進める指の動きに、カラダと髪を震わせて
いまじゃ信じられないくらい、ああだこうだとしゃべる。
ふふ。
わりとね、彼はなにも変わらないように言われるけどさ、
ことセックスに関しちゃ、変わっていってんのよ。
男で変わるみたいな言い方あるでしょ?
そういう感じ。
智君が俺のほかにだれかとしてたのか俺は知らない。
そのひとの影響があるのかどうか俺は知らない。
けど、ずっと俺とつながってきた中で
智君はいろいろ変わってたんだ。表情や仕草なんかが。
表にも、それが出ちゃってるときがあって
俺はハラハラしたっけなぁ。
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